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いきなりの全力疾走ーHBSのスクールシステムいきなりの全力疾走ーHBSのスクールシス…
2019.09.11
HBS留学
いきなりの全力疾走ーHBSのスクールシステム
※本記事は、代表取締役社長の大江がハーバード大学MBA留学時代のブログに一部編集を加え、転載しています。
いよいよクラスがスタートしました!
8/30が学校の始業式にあたり、その後一週間続いた怒涛の授業+学校イベントをなんとか生き残ることができました。
HBSは1学年930人と全米最大のMBAプログラムですが、1年目は90人のクラス(セクションと呼びます)に分かれて授業を受けます。
90人という人数は全生徒がもつ多様性を損なわなずに再現できるサンプリングナンバーだということで選ばれているそう。
僕はセクションEの一員になることに。
まずはHBS名物の図書館、ベーカーライブライリーBaker Libraryの前でみんなで集合写真を撮りました。
その後、ホールへ移動して学長DeanであるNitin Nohriaの話です。竣工したばかりのホールで、ディスプレイのクオリティが素晴らしい。
・残された637日をいかに過ごしていくべきか、一つ一つの行動の積み重ねがこの2年間を形作っていく。
・HBSを通して “Transformational experience” を実現するためには新たに「知る・学ぶ」だけでなくそれを実行に移す行動力が必要である。
・リーダーシップを発揮するためには自信を持って行動を起こし、同時に人と信頼関係を結べる人間であるかが重要となる。
などなど。
「学び」の重要性を説きながらも人としての「在り方」に重点が置かれた内容が印象的でした。
そして、こちらは始業式前に配られた重いダンボール箱の中身です。
授業は全て「ケース」と呼ばれる、ビジネスやスポーツなどの現実世界で起こった話をもとに進められていきます。
1年目は必修授業Required Curriculum (RC)となっていて、特に1学期は以下のクラスを取ることになります。
・Finance 1:名称そのまま。ファイナンス。
・Financial Reporting and Control (FRC):いわゆる会計Accountingのコースです。ただ基本知識があること前提でかなりコンセプチュアルな議論が中心。
・Leadership and Organizational Behavior (LEAD):組織の中でいかにリーダーシップを発揮するかにフォーカスした内容です。
・Marketing:名称そのまま。マーケティング。今のところBtoC中心。
・Technology and Operations Management (TOM):ビジネスのオペレーションに焦点を当てています。
・FIELD Foundations:1年目の終わりにFIELDという米国の外で行う課外授業があり、それに向けた準備を行うコースです。
詳細は後々紹介していきたいと思います。
それぞれのケースは10〜20ページ程度の量で、それに沿った質問の答えを準備して授業へと望みます。
人によって一つのケースの予習にかかる時間はまちまちですが、まだまだ慣れない今は2〜4時間は取られてしまいます。
1週間に10〜12ケース程度あるため、平均3時間として計算すると30〜36時間は予習に当てなくてはならないことに。同時に、宿題や学校が主催するイベント、セクションメイトとの飲み会が大量に予定されることを考えるとどう考えても成立しません。実際、1週間目は絶句するほどタイトなスケジュールとなってしまいました。スカイダイビングのようにいきなり上空数百メートルの空中に放り投げられた感覚です。
と、いうことで、しばらくはケーススタディのエッセンスを学び、時間当たりの学習効率を上げる術を考えていきたいと思います。
これは教室の自分の席からの写真。これから1年間、この席に座ることになります。
サイドですが、ほぼ全員の顔を見渡すことができ、気に入りました。
ここでのもう一つの関門は、予習して準備した内容をいかに授業中の発言へと結びつけるか、です。授業の50%は発言で評価されます。落第があるシステムとなっているため、90人がみんな必死で手をあげて意見を出し合いながら、その流れを教授がファシリテートすることで考え方のプロセスを学ぶ場となります。
問題はやはり言語。議論を聞いて、自分の意見を言葉として脳内に形成するまで、ネイティブから約2秒程度遅れて手を挙げることとなります。(そして、全生徒の95%の英語は完璧なネイティブのレベルにあります・・・)その2秒間の遅れが致命傷となり、なかなか発言の機会を得ることができません。
このダイナミクスの中で、
1.脳内でセンテンス構造を作るスピードを上げつつ
2.ある程度議論の流れを先読みする力
が必要になるかと感じています。ただ、こればかりは自分のラーニングカーブがどう描けるか全く読めません。
ひとまず最初の週は発言の質は気にせず、数を重ねて勢いをつけることに集中してみました。得られた結果は、クラスの中で発言するときの緊張度がかなり少なくなったこと。重要な一歩・・・のはず。
最後に、セクションメイトの誕生日を祝った時の写真です。
今のところ、このようなイベントがかなりの数入ってきていて時間的には辛いですが、世界中の新しい知り合いがどんどん増えていくのはこの期間だけのとても貴重な経験。極力参加できるようにタイムマネジメントを頑張ろうと思います。