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ハーバード大学デザイン大学院(GSD)への入り方ハーバード大学デザイン大学院(GSD)へ…

2018.05.22

GSD留学

ハーバード大学デザイン大学院(GSD)への入り方

ハーバード大学デザイン大学院(GSD)への入り方

前回のブログではGSDの特色やプログラムの種類について記述した(https://hk-gsd.amebaownd.com/posts/4264319)が、今回は受験方法について紹介したいと思う。受験といっても、日本の大学入試のように現地に受けにいく必要はない、書類選考方式だ。逆に言えば、提出した書類のクオリティでほぼ全てが決まるので、それをいかに充実されるかが鍵になる。

注意書きになるが、GSDには社会人向けの1年コースなどは存在しない。どんなプログラムでも卒業に2年以上かかる。短期間でGSDをかじりたいのであれば、8月にある1か月のサマースクールを選択するのが良いが、学位をとれるわけではない。

以下の記事はGSDのHP(http://www.gsd.harvard.edu/admissions/apply/)を元にしている。応募書類・期限は学科や年度によって変わるので、常に最新情報を参照して欲しい。

【応募期限】

〇年の9月からの入学を目指すのであれば、その年の1月2-4日が応募期限で(MDesはその一週間後)、合否の発表は3月初旬。なので、前年の1月ぐらいから準備を始めるのが定番だ。

【応募書類】

志望動機を書いたエッセイ、いままでの自作をまとめたポートフォリオ、大学の先生や会社の上司による推薦状、TOEFLの点数、GREの点数、応募までの学歴を証明する卒業・成績証明書、ビデオ等である。書類選考に通った後にSkypeで面接をする場合もある。

【エッセイ】

三大重要書類のうちのひとつで、1000words以内で志望動機を論じるのものである。自分が今までやってきたこととか、今の自分に何が必要か、それをGSDで学ぶことで自分が未来に世界に対してどんな価値を与えられるかを述べる必要がある。誰でも書けるような内容を書いても評価はされないので、自分にしかない体験に基づいて書くのがポイントだ。ネイティブチェックが必要だし、可能ならGSDの在学生・卒業生に内容を見てもらうのが理想だ。

【ポートフォリオ】

三大重要書類のうちの2つめで、自分が今まで行った作品をビジュアルでまとめたもの。MUP(都市計画)のようにポートフォリオの提出が不要なプログラムもあるので、詳細はWEBを確認してほしい。とにかく美しくレイアウトする必要があり、作品数が多ければ良いというわけでもなく、作品数が少なくても良いので、自分のセンスやデザインレベルをダイレクトに伝える必要がある。レイアウトの傾向は(https://issuu.com/archdekk/docs/khoa_vu_-_portfolio_2015_final_rs_p_016361fa090cc5)などを参考にすると良い。

【推薦状】

三大重要書類のうちの3つめで、最大5通提出でき、最低3通は必要。大学の先生や会社の上司で英語で推薦状を書いてくれる人を見つける必要がある。推薦者にとっては結構面倒な作業なので、その人との信頼関係も大事になる。推薦状を書いてもらう時には、自分のエッセイを見せるなどをして、推薦理由と自分の目標のつじつまを合わせることも大切だ。

【TOEFL】

これは足切り要素として設けられたもの。デザインスクールなので要求条件は低めだ。足切り点はリーディング、リスニング、スピーキング、ライティング全部門で23点、合計92点以上だ。理想は全科目26点以上で合計104点。TOEFLはTOEICより格段に難しく、とくにスピーキングが苦戦する。川島はTOEICで960点をとったことがあるが、それでも最初に受けた時は80点しかとれなかった。日本人はTOEFLで落とされることがとにかく多い。デザイン力が求められない代わりにディスカッション時の口のうまさが鍵となるMUP(都市計画)ではスピーキングが26点越えてないと落とされる。応募期限の近くになっても最低点が取れないとかなり焦るので、早めにここを突破するのが鍵だ。

【GRE】

アメリカ人向けの国語と数学のWEBベースのセンター試験と考えれば良い。日本人にしてみれば数学はレベルが低すぎて余裕なのだが、国語は知らない単語しか出てこないぐらいの事態で難問過ぎてわけがわからない。iKnowというアプリで対策をするのがおすすめ。(留学生はGREの点数は見られないという噂があるが、点数が高いに越したことはない。だが、最低点も特に発表されていない。)GREとは他の試験であるGMATの点数が求められる学科もあるので詳細はGSDのHPで。

【卒業・成績証明書】

学歴詐称がないかどうかチェックするものなので、英語版の成績表や卒業証明書を出身大学から取り寄せる必要がある。面倒くさい作業なので最初の方で終わらせてしまうのが鍵。

【ビデオ】

学科によっては自分のクリエイティビティを表現した1分間のビデオの提出を求められることがある。自分は映像作りの経験が殆どなかったので、GSDが日本でやったスタジオに参加した時のドキュメンタリービデオを提出した。

【Skype面接】

学科によっては書類選考が終わったあとにSkypeでの面接が求められる場合がある。GSDへの志望動機や、自分の今までの作品紹介など、想定質問に対するクリアな回答を準備しておくのが良い。

【準備のタイムライン】

前年の夏までにはTOEFL、GREの点数をクリアし、残りはエッセイ、ポートフォリオの準備と、推薦状のお願いに費やすのが理想だ。川島の場合は12月頭までTOEFL、GREの点数が出ず、かなり焦った思い出がある。仕事をしながら、大学に行きながら、準備する人が多いと思うので、とにかく計画的に物事を進めた方が良い。

以上がGSDの入り方の概要だ。書類選考方式ではあるが、相当なエネルギーが必要な作業なので、準備は覚悟を持って挑んだ方が良い。しかも、以上をクリアすれば絶対受かるということはない。同級生の実力を見てみると本当にレベルが高いので、誰にも負けないような書類を作り込んで挑むしかないのだ。

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